2015年12月28日月曜日

New Year Decoration


 Humble pinecone family, adorned with colorful vintage Kimono cloth, 
 look as if they were celebrating an upcoming new year.
 I really love this new year decoration which is a handmade gift from my boss!!  
When it comes to home decor, she has a magical finger....

I will be back in blogging on January 6th. 

Wish you all a happy and peaceful new year!!




年の瀬を迎え、ヴィクトリアンボックスのサロンも

新年に向けた装いに衣替え。

写真はオーナー手作りの新年のお飾りです。

素朴な風情の松ぼっくりの親子がヴィンテージの

絹の古裂をまとってお正月らしくおめかし。

良い年を迎えられそう!とムフフのスタッフNです。


古代から豊穣の象徴として用いられてきた松ぼっくりは

秘密結社のフリーメーソンのシンボルにも取り入れられ、

目には見えない物事の本質を見通す心眼を表すと言います。

表に現れないディテールへの拘りが

単なる”モノ”に魂を吹き込む。。。

大事な物作りの原点をアンティークジュエリーと

日々接していると強く感じます。



皆さまどうぞ良いお年をお迎えください。



[サロン年末年始休業のご案内]

12月29日〜1月5日まで休業とさせて頂きます。


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お問い合わせは下記メールアドレスまでお願い致します。


salon.victorianbox@gmail.com


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2015年12月25日金曜日

Holy Blue



A sweet Victorian ring with the two interlocking turquoise hearts surmounted 

by a diamond bow, a very popular motif representing a couple's union 

during the Victorian era.

The era is famously noted as the one of love, thanks to the happy

 marriage between the young Queen Victoria and her consort, Prince Albert.

The mellow color of turquoise was also a secret code of love at that time, 

signifying forget-me-not, whose flower language is "True Love"

Circa. 1870,  Possibly English


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恋愛ではありませんが、苦手と思っていた要素が重なって

スキ!に転化する瞬間がジュエリーにも時折訪れます。

それまでの自分が選ぶと思っていなかったものが

すっと細胞になじんでゆく、自分のりしろが広がったような不思議な感覚。

私にとってこのヴィクトリアンのトルコ石の

ダブルハートリングは二度目のそうした邂逅です。

12月生まれの私にとってこれまで、トルコ石は他の月の誕生石に比べ

正直“なんかちょっとあか抜けない”という印象。

イヤモンドやサファイアなどの輝かしい他の月の誕生石に引き比べ、

“なんで12月だけ??”と子どもの頃は密かに不満に思ったものでした。

同様にハートにリボンの王道の甘モチーフも普段の自分ならキャラじゃない!

と即座に回避する要素....な筈なのですが、出会った途端その方程式が

もろくも崩れ、“トルコ石のダブルハート、可愛いじゃない♪”

とあっけなくその魅力に陥落してしまったハンサムな彼女。





空色のトルコ石と星屑のような強い輝きの

オールドマインカットダイヤモンドで描かれた

正面のモチーフはもちろん、横にちらりと見える

小さな竪琴のようなシャンクの装飾にも心をくすぐられます。

スウィート、かつジーンズにもすんなりと溶け込む

モダンさも合わせ持つ彼女に会いにぜひサロンにお越しください。



ヴィクトリアン ターコイズダブルハートリング

19世紀後期 英国製(推定)

25万円(税別)



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古くから最上のトルコ石の産地として知られるペルシャから

もたらされたと思われるこのトルコ石のメロウなスカイブルーは

このリングが作られた19世紀には勿忘草の碧になぞらえ、

“私を忘れないで”というシークレットコードを持っていました。

互いに絡み合った2つのハートは言わずもがなの

恋人同士の絆、そして絆を“結ぶ”リボン。

ヴィクトリア女王とその夫君アルバート公の仲むつまじさから

愛の時代と称され、このようなラブモチーフを鏤めた

センチメンタルジュエリーが隆盛を極めた19世紀後期のヴィクトリア朝。


以前なら砂糖菓子のよう....とどちらかというと敬遠していた

これらのジュエリーが最近気になるようになったのは

パリのテロや宗教対立などで何かと殺伐とした

時代の空気にジュエリーで少しでも甘さを

加えたくなったからなのかもしれません。




Wish you a merry Christmas and peaceful holidays !!




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2015年12月20日日曜日

Winter Rose


A luscious, round faceted, rose red garnet radiates within a rose-cut diamond halo
 twinkling like morning dews on a winter rose.  

Photos just do not  do justice to how rich and sweet the color of 
this extraordinary rhodelite garnet is….  
c.1900

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In morning light


The rose color blooms even more flamboyant in twilight.



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一目見た途端に息を呑んだ匂い立つような

ロードライトガーネットのリング。


凍てつく朝に凛と佇む一輪の冬の薔薇を思わせる

気高いローズカラーは赤い宝石の女王、ルビーを

凌駕するかのようなこくのあるスウィートな色。

自然のパレットの豊かさを物語ります。

周りを取り囲むローズカットダイヤモンドが

薔薇に降りた朝霜のように控えめな輝きを添えて。


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朝の光の下ではロードライトガーネット特有の

少し紫がかった色味がよりくっきりと

そして夕方の少し赤みがかった光の下では

艶やかなローズカラーがふわっと花開き、

香水が時とともにそのノートを変えるように

ふくよかな色の表情を垣間見せてくれます。



しばらくサロンに居てくれないかしら。。。。と

スタッフにあるまじき誘惑にかられてしまうほど

魅惑的な薔薇色のガーネット。

ホリデーシーズンに日本に立ち寄ったディーラーさんが

サロンに届けてくれた一足早いクリスマスプレゼントです。



ご売約です。ありがとうございました。





緑色がお好みの方には一番下の写真に一緒に

写っているカボションエメラルドのリング。

ぷるんとした露のようなカボションカットの中に

宿る翠が目にしみるこちらの子も

勿論クリスマスセール中!


 こちらのエメラルドリングもご売約です。
ありがとうございました。







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2015年11月26日木曜日

Georgian Ball from "Pride and Prejudice"

Today , I’m going to talk about my favorite scene from a period drama, which is BBC’s adaptation of “Pride and Prejudice” in 1995. Probably some of Austin’s geeks can see why I have to post this on November 26th.
It is not the famous wet shirt scene where Collin Firth as Mr. Darcy electrified millions of women viewers. (Sorry for the fans! Though I admit I find it quite lovely the way he was embarrassed when he met Lizzy after bathing) But the dance scene at the Netherfield ball.


Austin set two important balls in “P&P" which shift the story. One is the local ball where Lizzy and Mr.Darcy meet each other for the first time and she decides to dislike him and the other is Netherfield ball where two main characters confront with each other in perfectly elegant setting of Regency ball.

In Austin’s time, dances were immensely important in social life as unmarried women and men were not allowed to talk unchaperoned. When couples are dancing, it was customary to dance 2dances in a row which provides them with almost 30 minutes to talk or if you like, court while they were proceeding one side of the floor to the other.
So you can see how eagerly balls were awaited, especially the grander like Netherfield ball was a once in a lifetime opportunity for girls hunting for husbands.


What I find fabulous about the dance scene in this drama is electricity between the two main characters.
As they are dancing there is almost an intellectual fight between them yet you can see that they are attracted to each other at the same time. They come together and part come together and part...  Their relationship at that time is beautifully laid out in the graceful 8-step circle. There is a lot of stamping feet and some turns they make are like that of a matador. The music and the lines are so perfectly in match that it feels that no special effects are needed. It is just natural…  I rarely find period dramas better than originals but scenes like these are few of happy moments when I feel that way. 




Jennifer Ehle as Lizzy is in Greek style high-waisted dress and her hair is adorned with 
naturalistic silk flower accessories and a string of pearls which was the fashion of the time.



Lizzy always wears a modest garnet cross at her throat during the course of the drama 
which I feel reflects her inner passion as well as social rank.
(Jane Austin owned one made of topaz)

Left:  Georgian garnet cross pendant  c.1800
In Georgian England, this type of flat cut garnet was very popular 
and closed-set in cross or flower motif


Photo courtesy (Garnet cross): Sue Brown




 For All Georgian lovers, It is a must-see !!

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深まる秋の夜長のお供に恋しくなるのがしっとりとした重厚感のある文芸ドラマ。
すでに放映中のダウントンアビーのファイナルシリーズもDVD化が待たれますが、
今日は個人的な殿堂入りのベストワンをご紹介したいと思います。

ジョージアンのジュエリーに通底する凜とした空気感と抑制された様式美に共通する、
鋭い観察眼と控えめながら英国らしいウィットを散りばめた筆さばきが魅力の同時代の
作家ジェーン・オースティンの作品群。
なかでも『高慢と偏見』は彼女自身が‘キラキラとして眩しいと晩年に振りかえった
珠玉のラブストーリーです。

英国恋愛小説の金字塔と呼ばれる名作だけあり幾度も映像化されていますが、
お勧めは1995年にBBCで放映されたTVシリーズ。
放映当時は放送時間になると通りから人が居なくなったと言われるほどの
空前の大ブームを巻き起こし、コリン・ファース演じるMr. ダーシーがペンバリーの
池に飛び込むシーン(文字通りの水も滴る良い男!?)は女性ファンの間で伝説となりました。
(余りの人気に映画ブリジットジョーンズの日記” の中でこのシーンのパロディが登場したほど)



名シーンは数有れど、私のお気に入りはネザーフィールドでの舞踏会でリジーが初めて
ダーシーとダンスをする場面です。
挑発的な言葉を繰り返すリジーに対し、あくまで平静を装おうとするダーシー。
優美な音楽の調べに織り込まれる二人の丁々発止のやりとりはまるでマタドールと闘牛のよう。
背景でメトロノームのように響くステップの足音が会話の緊張感を高めていく一方、
離れては出会い、離れては出会いを繰り返すダンスの動きは磁石のように反発し合いながらも
惹かれ合っていく二人の関係性を暗示しています。
ダンスの最中で重要なダイオローグが行われるという監督にとっては悪夢のように
難しい場面ですが、ここでは台詞回しと音楽、そして振り付けの3つのパズルの
ピースがぴたりとあるべき場所に嵌まり、完璧なハーモニーを奏でています。

当時流行していた古代ギリシャ風のハイウェストのドレスや自然主義を反映した
リジーの花冠を模したヘッドドレスも必見。リジーは劇中常にシンプルなガーネットの
クロスペンダントを身につけていますが、作者のオースティンも同様のデザインの
トパーズのクロスを所有していたそうです。
細部はよく見えませんが、おそらく17世紀半ばから19世紀初めのジョージア王朝時代に
流行した、フラットカットのガーネットを集めてクロスを象ったデザインと思われます。



映像に写し取られた水彩画のように美しい英国のカントリーサイドの四季の移ろいと
それに重ね合わせられた主人公のエリザベスとダーシーの恋模様。
6時間という贅沢な時間枠の中で原作の細かなディテールまでじっくりと丁寧に描かれており
『原作の世界観にできるだけ忠実に、かつ“文芸ドラマ=詰め襟のシャツで堅苦しい会話”
というイメージを打破したかった』というプロデューサーのスー・バートウィスルの
意気込みが各所に詰まった玉手箱のようなドラマ。製作から20年の時を経ても
色褪せない普遍的な魅力はアンティークジュエリーにも通じるものが(?)

芳醇なジョージアンの王道ラブロマンス、
晩秋のナイトキャップ代わりにいかがでしょうか??




2015年11月2日月曜日

Victorian Queen Star




A sizable cabochon almandine 'star' garnet shimmers and glows from a classic halo setting, hand crafted in silver over gold, and outlined with sparkling antique old mine-cut diamonds.  
A graceful scroll design on the shank completes this early-Victorian beauty. 


Often seen in corundum (sapphires and rubies) , star effect (asterism) is rarely to be seen in garnet and even more difficult to find in antique rings.  Truly collectable treasure. 

 c.1840-1860  

Sold


For further details, please feel free to email us:


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しばらく前にオーナーが買い付けてきたヴィクトリアン初期に

製作されたと思われるスターガーネットのリング。

サファイアやルビーでは一般的なスター石(アステリズム効果)ですが、

ジェムクォリティのガーネットでは比較的珍しく、

特にアンティークのリングでは滅多に見かけないレアピースです。

『凄く珍しいのよ!』と興奮気味に話すオーナーを片目に

サロンの室内の光源では中々スターを確認する事ができず、

『心がけが悪いと見えない幻の星なのかしらん…』と

じりじりと焦りの日々を過ごしておりましたが

先日撮影がてら秋のお散歩に連れ出してみました。




室内の光ではつるりと山高にカットされたカボションガーネットが

つやつやとしたマロングラッセのようにも見えるシックな赤でしたが、

外の自然光で見ると不思議、熟成したボルドーワインのような

暗い赤の中に赤スグリの実を思わせる深紅がちらり、ちらりと

ひらめき、光の加減によって刻々と表情を変えます。

まるで八千草薫が岩下志麻になったような(?)艶やかな変貌ぶり。

そしてやや強めの直射日光の下にかざすと

上にふわりと×印状の待望の十字スターが!


と喜んだのもつかの間、目には見えるものの写真に捕らえられない

気まぐれスターに撮影は困難を極め、やっと撮れたのがこの一枚。


(ガーネットのスターはサファイアなどの六条スター
ではなく、十字のクロススターです。)



どうやらずっと寄り添ってくれる人にしか姿を見せない

はにかみやのスター、素敵なご縁を得ることができました




ご売約です。ありがとうございました。


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